Project Babbage:BSVブロックチェーンに責任あるインターネットを構築する

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By Jamie McKane Published: 11月 5, 2021
Project Babbage: Creating a responsible Internet on the BSV blockchain

ほとんどの人々が、社会構造とその過程における責任ある言論を逆手に取り、ユーザーの個人情報を商品化して広告者に販売するインターネットの侵襲的データ経済モデルを甘受しています。Ty Everett氏は、これに屈することはありません。

CoinGeekニューヨーク 2021で注目を集めたプレゼンテーションで説明したとおり、インターネットベースのサービスのユーザーはFacebookやツイッターなどのプラットフォームの利用規約に同意することで、本人情報とデータを手放しており、自らの権利とプライバシー以上のもの、責任すらも剥ぎ取られてしまっています。

Everett氏は、主権と責任をユーザーに取り戻すたにあたり、インターネットサービスの新たなあり方を定義する一連の規格である、Project Babbageの創業者兼会長です。機械式コンピュータを初めて発明したCharles Babbageに因んで名付けられたProject Babbageは、BSVブロックチェーンの能力を用い、ブロックチェーンベースのMetanetのコンセプトに基づいた、新たな、より優れたインターネットを構築するものです。

視覚に一部障がいがあり、外界とやり取りし合うのにテクノロジーの特定の側面に頼らざるを得ないことから、Everett氏は社会階級においてインターネットが果たす役割と、我々の外界とのやり取りを支配するソーシャルメディアプラットフォームが用いる現状の「データ経済モデル」の危険性を敏感に認識しています。

Everett氏には、生まれながらにして視覚と物体を認識する能力に大きな制限があります。6歳のとき点字式コンピュータを与えられて以来、Sparrow Clubの支援を受けながら、Everett氏はテクノロジーや、計算機科学、プログラミングでの実験を重ねてきました。

アクセシビリティに関するテクノロジーが向上し、Everett氏はApple iPadやMacBook Proなどの端末を扱うことができるようになり、新たなプログラミング言語を学ぶことや、近代的な開発リソースを活用することができるようになりました。アクセシビリティを向上させるテクノロジーの力により、同氏が世界と通じ合う能力が大幅に拡大されることとなりました。このことは、これまで付き添い無しで移動した中で最長距離となった、CoinGeekニューヨークでのプレゼンテーションに現れています。

Bitcoin AssociationはEverett氏と対談し、Project Babbageイニシアチブの詳細とインターネットベースのサービスが私達の暮らしとどのように通じ合うことになるのかについて、同氏の知見を伺いました。

 

点字コンピュータからBSVへ

Everett氏が初めて計算機科学に触れたのは6~7歳の頃ときで、当時の価格で5,000ドル、フラッシュ記憶容量128MBのBrailleNote MPower BTコンピュータを与えられたときでしたました。画像や動画を保存する必要がなかったため、容量は十分であったと同氏は回顧します。しかし、点字ベースのコンピュータのメモリが容量いっぱいになるまでテキストの行をコピーして貼り付けたEverett氏は、すぐに、同機の限界を感じるようになりました。

「この時学んだのは、コンピュータが何か間違ったことをする際、コンピュータがおかしくなったのではなく、人間がおかしなことをしているということだと思います。そして今日、私達の世界にあるコンピュータは何も間違ったことをしていません。やれと私達に言われたことを実行しているだけなのです。」とEverett氏は話します。

このマシンは、同氏の自動化と計算機科学への愛情に目一杯応えるものとなり、同氏は8年間愛用した後、多彩なアクセシビリティ機能を持つ標準的かつ近代的な端末に乗り換えました。

絶えず改善されるテクノロジーにより可能となるZoom、音声操作、その他の機能を指先で操作し、Everett氏は多彩なプログラミング言語での開発を試すことができました。同氏はまた、オンラインでの議論と研究にもより容易に関わることができるようになり、2016年にビットコインプロトコルと出会いました。

Everett氏は2017年にビットコインキャッシュコミュニティに貢献することで、ブロックチェーンの模索に取り組み始め、各種アプリケーションに加えプロトコル上でツールやリソースを構築しました。その成果物には、小規模なソーシャルネットワークプラットフォームや少数の決済プロジェクトがありました。ビットコインキャッシュからのBSVブロックチェーンの分岐において、同氏は他の多くの開発者同様、技術と能力の優位性によりBSVプロトコルに移行しました。

同氏は、このBSVブロックチェーンへの移行は自然なものであったと述べています。その基盤となるプロトコルが、ビットコインとそれにより可能となることの全ポテンシャルを最大限に活用できるようにと、同氏が2020年に作成したProject Babbageを、実現できる能力が証明されているからです。

「裏切られることはなかったし、この業界は私が成長したい方法、そして私がプロジェクトにあってほしい姿に成長してきたため、迷うことはありませんでした。なので、私はいまここに居て私が存在しており、どこにも移る予定はありません。」と同氏は話します。

 

 

インターネットの再構築

Project Babbageは、現代インターネットサービスに関するEverett氏の視点を具現化したものであり、同氏が長年に渡る研究、およびユーザーデータを広告主に販売するプラットフォームとやり取りしてきた体験に基づき磨きをかけてきたものであり、社会的階級を破壊するように設計されたきたものです。シリコンバレーソーシャルメディア企業によって生み出された現状の「データ経済」について尋ねられると、同氏は既存のビジネスモデルが操作的であるとして非難しました。

「完全に道徳的であり、資本主義そのものの概念に対し完全に反証的であると思っています。つまり、人々に提供する価値の対価として金銭を得ていないのです。人々そのものを広告主に売り払い、広告主が自らにとって最も都合の良いようにあらゆるブリーフシステム(信念体系)へと操作していくのです。」とEverett氏は述べています。

「過去10年で変化した根本的なものがあります。それは私たちが主にコミュニケーションをとり社会構造を形成するメカニズムが物理的なものではなく、デジタルになったということです。私達が築き上げてきた、評判となるものは何かを決め、誰が最も価値あることをしているかを決めるメカニズムは、こうしたプラットフォームにより無効化、破壊、または無視されてしまっています。」

インターネット再構築は、Everett氏がProject Babbageで取り組むタスクとなっています。評判と責任をオンラインのやり取りに再導入することは、プロジェクトに対する同氏のビジョンの主要な柱となっています。

「根本的に行う必要があるのは、インターネット全体を人々にとってより優れた働きをするものへと再構築することです。人々が作り出すものに対しするより大きなコントロールを与え、評判を築きあげることができるようにすることでこれが可能になります。」と同氏は語ります。

「人々に、自らが行ったことや自らが言ったことを、良いあり方で表現する自由を与える必要がありますが、また、少しおかしなことや、失敗から学べるような決断をする自由を与えることも必要です。それができるような学びとなるようにし、それは、現実世界がでそうであるように、自ら行う決断に説明責任を負うようにさせることが必要だからです。」

Project Babbageはデータの主権と個人のプライバシーの問題に現状のシステムの中で対応するものですが、Everett氏は、その責任と説明責任がより良いインターネットを生み出すことにおいて決定的な役目を果たすと強調しています。デジタルのやり取りが物理的社会活動と同程度の責任と説明責任を果たすことができれば、オンラインでの議論は結果に従い改善していくと見られます。

「あらゆる人がこうした権利の全て、そして我々の周りにあるすべてのものを手にすることになります。プライバシーの権利、あらゆる物に関する権利は私達の手にあるべきです。しかし、Project Babbageが行うことの1つは、人々に責任をもたせることです。責任は非常に重要になります。これがなければ、権利を持つという意味であまり価値があるものとはなりません。そして、人々に権利や自らの情報とアイデンティティを守る力を与えることに加え、所有権の一部に説明責任と物事に対する責任が生まれます。」とEverett氏は話します。

「自らの作り出したものと自らの行動を自らの手にする能力を与えることで、お互いの評判をより優れた方法で言及することをができるようにします。」

BSVブロックチェーンによってもたらされる、説明責任に基づいた新しく、より優れたインターネットの構築は、Metanetの主要課題となっています。双方とも、BSVで稼働するコミュニケーションとインタラクションのセカンドレイヤーネットワークを記述する完成したプロトコルであり、コンセプトです。Project BabbageはnChainによって定義された技術的なMetanetプロトコルは使用しませんが、独自の互換性のある技術的実装により、遥かに大きな価値と主権をユーザーにもたらす新しいインターネットの構築という同じ目標の達成を目指しています。

「デジタルを人類が組織化するために、デジタルを主なメカニズムにすると主張するのであれば、価値にとって根本的に悪となる行動者であるインターネットを、価値にとって根本的に善となるMetanetに置き換えることになります。」とEverett氏は話します。

「こうして、評判が保存され、ユーザーによるアイデンティティのコントロールが可能となります。そしてユーザーのアクションが帰属するのがユーザー自身となり、アクションが取られたプラットフォームではなくなります。」

 

Project Babbageの仕組み

Project Babbageは現在、複数の異なるソフトウェア(ユーザーと向き合うことになる要素であるBabbage Desktop、Bridgeportツールを含む一連の開発者ディベロッパー向けツール、そしてマルチメディアアプリケーション向けのNanostoreにより認証可能なストレージツール)の提供からなっています。デスクトップソフトウェアは現在プレアルファフェーズにあり、11月にリリースされたBridgeportのプレアルファプレビューがご覧いただけます。

MetanetBabbage Desktopは、Project BabbageプラットフォームとBSVブロックチェーン上で構築されたアプリケーションとサービスのMetanettにとってのポータルとなることを目指しています。現在のインターネットとは大きく異なるユーザーエクスペリエンスを提供することとなります。単一のブロックチェーンによるセキュリティ保護されたアイデンティティの統合により、それはユーザーにとって明確なものとなります。これにより、各サービスで別々のパスワードとアカウントを持つことが不要になります。

Project Babbageに構築されたサービスで行われた操作はまた、翻訳可能でオンチェーンに書き込まれ、現在のインターネットサービスに見られるデータサイロを排除し、サービスが特定のプラットフォームにユーザーを定着化させるのではなく、ユーザーエクスペリエンスに基づいて競争するようになります。広告は存在しません。ユーザーは、プラットフォーム上で行う各操作に対しナノペイメント決済を行い、個人情報と本人情報に関し完全な主権を手にすることになります。

この新しいインターネットのビジネスモデルは、サービスとその広告者からサービスのユーザーにコントロールを取り戻すもので、各操作の極小のトランザクションの決済は無限のスケーラビリティとBSVブロックチェーンのナノペイメント機能を用いてのみ実行できるものとなります。これが、Everett氏がそのビジョンの達成に当たりBSVを選んだ理由の一つとなっています。

「Project Babbageは、より優れたインセンティブを備えた、インターネット上でアプリを作成するための新たなシステムです。ユーザーが自らのアイデンティティと自ら行う操作を所有する手段があるので、どのアプリを使っていても、過去の行動に基づき最良のエクスペリエンスを得ることができます。」と同氏は話します。

「そのため、アプリ開発者はユーザーが行動を起こすことを促すようになり、その行動がブロックチェーンに記録されるため開発者はチェーンをもとに行動を起こし、今までとは異なる競争的な方法で再解釈して、ユーザーエクスペリエンスを再提示することができます。」

「これにより、現在インスタグラムやYouTubeで行っているように、コンテンツプラットフォームに頼ることなく、コンテンツクリエイターがユーザーから直接マイクロペイメントで収益を得られる新しいビジネスモデルを開発者が作ることができるようになります。」

Project Babbageはまだ開発初期段階にあり、Everett氏は、現在プラットフォーム上で構築できる優秀な開発者を探しています。有益なアプリケーションが一度作成されたら、ユーザーを呼び込むことはこうしたサービスの普及に際し自然なプロセスとなります。複数の開発者向けツールが利用できます。その中でも重要なのはBridgeportであり、開発者が簡単にブロックチェーンから自らのアプリケーションへの読み取り、書き込みを統合できるものになっています。

「なるべく多くの開発者がこの新しいモデルを使ってテクノロジー、アプリケーション、サービスを作れるようにしたいと思っています。なぜでなら、このモデルを使う開発者がより多く現れるほど、私自身のものも含め、この方式の全てのアプリケーションとプラットフォームの価値がさらに高まるからです。」とEverett氏は話しています。

Project Babbageでの構築に携わりたい開発者の方は、プロジェクトの公式ウェブサイトで提供されるチュートリアルに沿って、Babbage SDK、Nanostore、Bridgeportを使用することによりアプリケーションを作成できます。Everett氏はまた、YouTube動画でProject Babbageアプリケーションの開発プロセスを説明し、同氏のビジョンの技術的概念の詳述も行っています。