振り返り:ビットコインSV Devcon 2021 – 第2日目

By Jamie McKane Published: 5月 20, 2021

ビットコインSV DevCon 2021の第2日目が5月16日(日)に開催され、ビットコインの開発やビットコインSV上で構築される刺激的な新しいアプリケーションについて、より深い議論が行われました。

第1日目のセッションをご覧になれなかった方は、第1日目の全てのイベントを こちら でご覧いただけるほか、 第1日目の振り返りでもご紹介しています。

ビットコインSV DevCon 2021は、Bitcoin AssociationがWeAreDevelopersとnChainと協力して主催しました。このイベントでは、2008年に発表されたサトシ・ナカモトのホワイトペーパーに記載されているビットコインの原型に最も近いブロックチェーンであるビットコインSVの開発に焦点を当てました。ビットコインSVは、無制限のスケーリング、超高速で安価なトランザクション、完全な機能を備えたスクリプト言語とスマートコントラクトのサポート、そして安定した安全なプロトコルを提供しており、世界中のブロックチェーン開発者にとって最良の選択となっています。

このイベントは5月15日、16日に開催され、両日ともに包括的で会話型のセッションが行われました。

 

歓迎の挨拶 – スティーブ・シャダーズ

ビットコインSV DevCon 2021の2日目は、nChain CTOのスティーブ・シャダーズ氏の歓迎の挨拶で幕を開けました。

シャダーズ氏は、講演者や業界専門家の刺激的で多彩な顔ぶれで構成された第2日目への期待を述べました。

各プレゼンテーションの後には質疑応答セッションがあり、自宅で視聴している人は書面の質問を講演者に送信し回答してもらうことができると付け加えました。

日曜日の顔ぶれでは、ナノペイメント、主流のソフトウェアとブロックチェーンアプリケーション間の相互運用性、ビットコインスマートコントラクトの構築と展開などについて、詳細な議論が行われました。

この日の終わりには重大な発表があることも明らかにされ、開発者の方々には素晴らしいニュースを待っていただくようにお願いがされました。

 

ナノサービスとダストリターントランザクション – マテジ・トランパスとスティーブ・シャダーズ

この日の最初のセッションでは、CREAの共同設立者でCTOのマテジ・トランパス氏がシャダーズ氏と共に登壇し、ビットコインSVのナノサービス、ダストリターントランザクション、依存関係にあるトランザクションのロングチェーンについて議論しました。

これらの機能は、ビットコインSVのインフラチームの開発によって実現されました。シャダーズ氏とトランパス氏は、これらの変化の可能性と、これらがビットコイン開発者にとって意味するところを解き明かしました。

シャダーズ氏は、アドレスを再利用するビットコインユーザーのプライバシーを侵害することを目的とした「ダスティング攻撃」の概念と、ダストリターントランザクションによりこれがどのように軽減されるかについて説明しました。

「ダスティング攻撃とは、基本的にビットコインユーザーのプライバシーを破壊する仕組みです。これに対する現在の軽減策は、すべてのウォレットで採用されているものではありませんが、ダストを識別し、決して支払わないというものです。」

「私たちはこの問題に対処する新しい方法を考え出しました。それは、ダストリターントランザクションと呼ばれる特殊な種類のトランザクションです。このトランザクションでは、基本的に、ウォレットからマイナーにダストを送ることができます。」とシャダーズ氏は説明しています。

もう一つの新しいタイプの取引は、コンソリデーション取引です。これは、開発者が最小限の料金で既に利用可能なコードを再利用できるようにする小さなオンラインサービス、ナノサービスを可能にするものです。

トランパス氏は、ビットコインSVのAncestor制限である25トランザクションの撤廃と、mAPIを通じた二重支出通知の開発について述べ、これらがいかにマーチャントと消費者にパフォーマンスとユーザビリティの向上をもたらすかを示しました。

シャダーズ氏とトランパス氏は、これらの特殊なトランザクションタイプの様々なユースケースを分析し、これらのトランザクションタイプがどのように評価され、受け入れられ、伝搬されるのかという仕組みを説明しました。

 

HandCash Connect SDK – ラファ・ヒメネス

続いて、HandCashの共同創業者でCTOのラファ・ヒメネス氏が、ビットコインSV向けに作られた同社の最新製品であるHandCash Connect SDKについて語りました。

HandCashとHandCash Connect SDKは、ビットコインSVをベースに構築されており、アプリケーションやウェブの開発者は、ブロックチェーンの取引やインターフェースに関する深い知識がなくても、デジタル資産の支払いをアプリケーションやプラットフォームに簡単に統合できます。

「HandCashは、さまざまなアプリやゲームのエコシステムで、ユーザーは一つのIDで一つの口座残高を持ち、これらすべてのアプリケーションに接続することができます。」とヒメネス氏は述べています。

「それが可能なのは、何よりも、当社にはDuroという世界共通の通貨があるからであり、それは500サトシに相当します。」

また、ビットコインSVの取引手数料が低く、超少額決済にも対応しているおかげで、HandCash Connect SDKは、ナノペイメントを促進するためのアクセス可能で効率的なシステムを企業に提供できます。

ヒメネス氏は、今回のナノペイメントへの支援によって、HandCashと開発業界に素晴らしい機会がもたらされると説明しています。従来の決済メカニズムで限定され持続不可能であったナノペイメントのビジネスモデルが、コスト効率よくソリューションを展開できるようになったのです。

またヒメネス氏は、ナノペイメントをアプリやゲームに迅速かつ効果的に組み込む方法や、暗号化されたデータやメッセージを含む他のブロックチェーン機能の数々を参加者に紹介しました。

さらに、Duroフォーセットチャットボットの使用を通じたHandCash ConnectのTwetchとのユースケースも説明しました。

「Twetchチャット上で、誰かがHandCashのハンドルにメッセージを送るたびに、5Duroが与えられるというものです。」

続いてヒメネス氏は、このDuroフォーセットをTwetchチャットに実装する方法を実演し、HandCash Connect SDKによって、アプリケーションやサービスをブロックチェーンに簡単に連携できることを示しました。

 

ビットコインスマートコントラクト – 劉 暁暉

続いて、sCrypt社のCEOである劉 暁暉氏が登壇し、ビットコインのスマートコントラクトの詳細や、ビットコインスクリプトでのOP_PUSH_TXのオペレーションコードの使用について語りました。

劉氏は、このオペレーションコードは、ビットコインSVブロックチェーン上で複雑なスマートコントラクトを構築するための重要な機能であると説明しています。その理由は、この機能により、スマートコントラクトは、それを含む各トランザクションのコンテキストを検査でき、これまで不可能だった様々なスマートコントラクトを構築するための基盤を作ることができるからです。

劉氏は、完全にオンチェーンで動作するブロックチェーンベースのビデオゲームについてライブ実演し、OP_PUSH_TXのオペレーションコードの可能性を示しました。

「ステータス情報はOP_PUSH_TX技術によって伝搬し、維持できます」と劉氏は語ります。

この機能は、ビットコインがチューリング完全であることを証明するものであり、オンチェーンのピアツーピアマルチプレイヤービデオゲームなど、さまざまな高レベルのアプリケーションを実現できると述べています。

これは、マイナーがゲームのロジックやルールを施行し、それらはゲームエクスペリエンスの完全に分散化された部分として機能することを意味します。

劉氏は、このオペレーションコードの威力を示す例として、ブロックチェーンベースのビデオゲームの実装をライブで紹介し、ブロックチェーンを活用することで、ゲームのルールに反するような不正行為を排除できると述べました。

 

ElectrumSV SDK – ヘイデン・ドネリー

次のセッションは、ビットコインSVウォレットのプロバイダーであるElectrumSVのSDKに焦点が当てられました。このSDKを利用すると、ユーザーはレグテストブロックチェーンとやりとりし、それらをメインネットに展開する前にアプリケーションを試すことができます。

ElectrumSVのソフトウェアエンジニアであるヘイデン・ドネリー氏は、開発者がどのようにレグテスト環境でアプリケーションをテストできるか、これがどのようにより安全で効率的なSPVアプリケーションの開発を可能にするか説明しました。

ドネリー氏は、「公共のテストネットネットワークは使いやすく、自分の第三者サービスを管理する必要がありませんが、レグテスト環境ではより多くのコントロールが可能で、ネットワークのレイテンシーの影響を完全に取り除くことができます」と述べています。

さらに「何をしているかによってこれは良くも悪くもなりますが、レグテストはネットワークのレイテンシーを方程式から完全に取り除きます。」と説明し、

「接続性の問題やライブネットワークでの展開に潜む落とし穴に陥ることなく、コアアプリケーションのロジックをテストしたいなら、レグテスト環境は理想的な選択です」とドネリー氏は付け加えました。

ドネリー氏は、レグテストブロックチェーンセッションの作成方法や、その中でのアプリケーションのテスト方法など、Electrum SDKとビットコインのアプリケーションテストの両方についての包括的な概要を説明しました。

また、Electrum SDKの主な機能と概要を説明し、これらがどのように機能するかを,ケーススタディを用いて紹介しました。

 

FYX Gaming SDK – デビット・ケース

続いてFYX Gaming社のCTO兼チーフアーキテクトのデビット・ケース氏が登壇し、伝統的なゲームをブロックチェーン技術と融合させ、ビットコインSV上でNFTを構築するための同社の新しいSDKについて語りました。

FYX Gaming社は、 プレイヤーが行ったすべての動きがビットコインSVブロックチェーンに保存されるオンラインマルチプレイヤーゲーム、CryptoFights の開発会社です。CryptoFightsのキャラクターやアイテムは、ビットコインSVブロックチェーン上に非代替性トークン(NFT)として保存され、プレイヤーが直接所有し、管理します。

ケース氏は、まず現在実装されているCryptoFightsの実演を行い、次にこのプラットフォームを支える技術と、これがFYX Gaming SDKとどのように結びついているかを詳しく説明しました。

さらに、FYX Gaming SDKがこの種の機能を実現し、さらにゲームアイテムとビットコインSVブロックチェーンを統合する機能から、FYX SDKを使って他のプラットフォームと互換性のあるNFTを構築するためのツールまでを提供していると説明しました。

「ビットコインのRUNでプラットフォームの多くを構築しましたが、これはビットコインの開発者にとって最もアクセスしやすい環境のひとつです」とケース氏は述べています。

「RUNでは、インタラクティブで所有可能なオブジェクトであるJigを作成できます。インタラクティブ性は、オンチェーンのJavaScript内に格納されています。しかしコア層では、所有権はマイナーによって施行されるビットコインスクリプト上で定義されています。」

これにより、非代替性トークンは、相互運用性を保ちながら、様々なアプリケーションでカスタマイズ、共有、実装されることができ、ゲーム間交流やアイテムマーケットプレイス向けのユニークな機会を提供します。

「CryptoFightsを構築するためには、当社が行っていることをサポートする重要なインフラストラクチャを構築する必要がありました。その多くは、今後数ヶ月のうちに開発者に公開される予定です。」とケース氏は語ります。

「これは当社のポータルで始まります。これには、Jigウォレット、NFTを鋳造および溶解する機能、さらにマーケットプレイスでの、近日登場予定のフィアットとの暗号からBSVへのオンランプ、ゲームがリーダーボードを作る機能、異なるゲームのためのカスタムデータエクスプローラーが含まれます。」

この幅広く多様な機能によって、、ブロックチェーンベースのビデオゲームの作成に関心のある開発者にとって,利用しやすいFYX Gaming SDKは素晴らしい選択肢となります。

 

閉会の挨拶とハッカソン開催の発表 – スティーブ・シャダーズ

ケース氏の発表の後、再びスティーブ・シャダーズ氏が登壇してビットコインSV DevCon 2021を締めくくり、さらに素晴らしい発表を行いました。

「この2日間、私たちと共にイベントに参加してくれたことに感謝します。何か貴重なものを持ち帰ってくれることを心から願っています」とシャダーズ氏は語ります。

「進行中の案件について再度ご案内します。まず、ビットコインSVアカデミーがビットコインエッセンシャルのストリーム配信を開始しました。現在ライブ配信中です。また、6月にはチューリッヒでCoinGeekカンファレンスが開催されます。私もプレゼンテーションを行いますし、技術標準委員会(Technical Standards Committee)のメンバーも参加します。参加方法は追ってご案内します。」

ケース氏は、第4回ビットコインSVハッカソンが2021年6月14日から7月26日まで開催されることを発表しました。このハッカソンは、開発者にビットコイン開発の実験の機会を与えており、入賞者は、BSVで支払われる総額10万ドルの報酬を獲得できます。

「ハッカソンの決勝進出者は8月24日に発表され、優勝者は次回のCoinGeekカンファレンスで発表される予定です」とケース氏は述べています。

「ビットコインSV上で何かを構築する、またとない機会です。nChainのチームを含むBSV専門家によるサポートを受けることができます。詳細は bsvhackathon.devpost.com でご確認ください。」

上記のセッションをより深く知りたい方は、以下のビットコインSV DevCon 2021 第二日目のライブストリーム配信をご覧ください: