ビットコインSV: 取得して実際に使用するためのビットコイン

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Jimmy Nguyen

Bitcoin Association初代理事長

ビットコイン SV (BSV) は、ビットコインの作成者サトシ・ナカモトの「サトシビジョン」を復元することで、デジタル通貨の文化に大きな変化を引き起こしています。 BSVはスケーラビリティを大幅に拡大していく予定であり、より大量の取引をサポートしながら、その一方で取引手数料を小額に保つことでマイクロペイメントを可能にします。 これはビットコインにパラダイムシフトを作り出しています。すなわち、コインを「購入して保持する (buy and hold)」という今日の仮想通貨の取引に依存したモデルから、人々がビットコインを「取得して使用する (earn and use)」新しい世界へと移行する動きが出ているのです。 BSVは、最終的にビットコインのオリジナルのビジョンを実現することによって、新しい循環するデジタル経済が生まれるでしょう。言い換えれば、ビットコインが実際に日常生活で使用されるようになるのです。これこそ、ビットコインが本来あるべき姿である「ピア・ツー・ピアの電子マネーシステム」なのです。

なぜビットコインコア (BTC) が「購入して保持」という発想に囚われているのか

まず最初に、これまでのビットコインのエコシステムがまだ本当のデジタル経済を作り出せていない原因を考えてみましょう。 ビットコインが導入されてから10年以上が経ちますが、ビットコインを持つ人の数は比較的少なく、実際にビットコインを使用する状況も多くない状況です。 世界的に見て3200万のビットコインのウォレットが存在する一方で、アクティブなビットコインのユーザーは710万人しかいないと考えられています (世界の70億人の人口の1%のうちのさらに10分の1に過ぎません)。 あなたが新しく鋳造されたコインを取得するマイナーでない限り、ビットコインを入手するには取引所から購入しなければなりません。そしてその後、ほとんどの購入者は値上がりを期待して保持 (いわゆる “HODL”)しているだけです。 このため、現在はコインの取得にあたり仮想通貨の取引所に大きく依存している状態です。

しかし、他の種類の通貨はそのように機能しているわけではありません。 外貨を交換する場合を除き、法定通貨を費やしたり使用したりするにあたり法定通貨を購入することはありません。 お金は、一般に給与などを通じて私たちが実際に稼ぐことを通じて入手するものです。 その後、私たちは取得したお金を循環する経済の一部として費やしたり使用したりします。 世界中何十億人もの人々が使用できるようになるためには、ビットコインも同様に機能する必要があります。コインを実際に使うにあたってまずコインを買わなければならない状況であれば、ビットコインは電子マネーシステムとして成功しません。取引所でビットコインを購入する以外に、ビットコインを取得して受け取るための簡単な方法が必要なのです。 同じ問題はその他何百もの競合仮想通貨プロジェクトにも存在します。つまり、ユーザーが循環する経済の枠組みにおいてコインを取得するという形ではないのです。これを達成するための一つの方法として、 従業員の給料支払いをビットコインあるいはその他の仮想通貨で行うという方法がありますが、人々が他の方法でコインを取得することを可能にするテクノロジーアプリケーションが必要です。

残念ながら、これはビットコインコア (BTC) では実現していません。しかも、ほとんどの人々がこのネットワークが「ビットコイン」であると勘違いしているのです。 BTCは「取得して使う」という循環的な経済を促進することができません。なぜなら、そのブロックチェーンのスケーラビリティの能力が、小さなブロックサイズのために損なわれているからです。 電子マネーシステムではトランザクションが素早く処理でき、手数料が低いということが必要です。 しかし、ビットコインコアの開発者グループは、ある種隠された動機により、BTC上のブロックを小さな1MBのサイズに制限しました。 1MBでは1秒あたり平均で3トランザクションしか実行できないため、1秒あたり2,000トランザクションを処理する (ピーク時には1秒あたり56,000トランザクション) VISAのネットワークには太刀打ちできません。 1MBという小さなブロックのBTCネットワークはしばしば混雑し、時にはトランザクションが確認されるまで何時間も待たなければならないこともあり、この結果としてBTCの取引手数料は急上昇しました。 2018年1月には1回のBTCトランザクションの送信に20~40ドルかかりました。現在のBTCの取引手数料は約4ドルですが、日常的な電子マネーシステムを作るためにはまだかなり高い手数料です。

時の経過と共に、BTCの支持者たちは、「電子マネー」としてのビットコインのビジョンを放棄し、その代り「デジタルゴールド」および「価値貯蔵手段」こそがBTCの素晴らしい点であると主張するようになりました。 この「購入して保持」という考え方はあまりに長い間浸透することになってしまいました。

「取得して使用」へのパラダイムシフトを可能にするBSV

しかし、ビットコインのスケーラビリティが大きく拡大し、取引手数料を低く抑えることができれば、(例えばちょっとしたオンライン上の活動などで) BSVを簡単に取得し、使用できるようにするためのアプリケーションを開発することが可能となります。BSVは、ビットコインのオリジナルの「サトシビジョン」を、スケーラビリティを劇的に拡張させていくロードマップ沿って、まさにこのようなビジョンを実現していきます。

BSVが2018年11月に登場した時、BTCにおける1MBという極めて小さいブロック上限に対して、BSVでは128MBというブロックサイズ上限がデフォルトで設定されました。 BSV上のトランザクションは高速で処理され、送信のためのコストは1セントの5分の1未満です。 最近になって、7月24日にBSVネットワークは新しいデフォルトのブロック上限である2GB (2000MB) にアップグレードされました。これはBTCの1MBのブロックよりもはるかに大きいサイズです。 また、来年2月にはBSVネットワークのデフォルトのブロック上限が撤廃されるので、事実上無限のスケーラビリティ実現が可能になります。取引手数料はさらに少額になると考えられています (1ペニーよりもはるかに低額)。また、トランザクション速度も増加する予定です。ビットコインは元々このように機能することが期待されていたのです。

このため、BSVのエコシステムにおいては、ビットコインは「購入して保持」するものであるという発想から、「取得して使用」するものであるという発想へのシフトが可能となります。 革新的な起業家たちは、ユーザーがマイクロペイメントによって少額のBSVを取得し、そして取得した通貨をその後実際に使用することを可能にする、新しいさまざまなアプリケーションを開発しています。例としては以下のようなものがあります:

  • UptimeSVは2019年5月にCoinGeekの後援によりBitcoin Associationが開催した第1回BSV Hackathonで優勝したプロジェクトです。これは BSVに基づくプラットフォームであり、ウェブサイトやテクノロジーアプリケーションなどのパフォーマンスとアップタイムのモニタリングを可能にすることで、企業は社内システムを堅固なものとし、DDoSに対して確実に防御していくことができます。UptimeSVにより、誰でもアプリをモバイルデバイスにインストールしさえすれば、BSVを取得することができます。 ユーザーは、モバイルデバイス上で未使用の電力を提供したり、世界中のユーザーが継続的にローミングしているモバイルデバイスによりローカライズされた情報が提供されたりすることで、企業クライアントのウェブサイトまたはその他のテクノロジーアプリケーションが持つパフォーマンスやアップタイムについてテストすることができます。 ユーザーとしては、モバイルデバイスのパワーを提供して、プラットフォームのクライアントが行うアップタイムのテストに参加することで、少額のBSVを受け取ることができます。 
  • TonicPow は2019年5月のBSV Hackathonで第2位になりしました。これも、人々がBSVを取得することを可能にするプロジェクトです。 TonicPowはピア・ツー・ピアの広告プラットフォームであり、 ユーザーはそれによって自身のウェブサイトをマネタイズすることができます。そしてユーザーのサイトに広告を載せた広告主からBSVを直接取得できます。 広告主は、参加ウェブサイト上で自身の製品を簡単に販促したり、クラウドファンディングの「Tonics」で資金を調達したりすることが可能となります。
  • Twetch は新しいマイクロブログ用アプリケーションで、BSVブロックチェーン上のTwitterに似ています。 今日のソーシャルメディア界には偽のアカウントや、オンラインのトロール、ボットがたくさんあります。 Twetchではメッセージを投稿にあたり少額のBSVの支払いが必要のため、こうした状況を解決することができます。その見返りに、他人がメッセージに「いいね!」あるいはコメントをすることで、ユーザーはBSVを取得できます。 Twetchでは、その他のユーザーから多くのフィードバックを受け取るようなハイクオリティのコンテンツを投稿したユーザーに報酬が与えられる仕組みとなっているのです。 これは、現在の仕組みとは対照的です。なぜなら、今日存在する各種ソーシャルメディアプラットフォーム (Twitter、Facebook、Instagramなど) は、ユーザーのコンテンツおよびやりとりから広告料収入を得る一方で、ユーザーには何も還元していないからです。 Twetchは、ユーザーがオンラインのコンテンツおよびやりとりによってBSVを取得して使用できるようにするためのさまざまな方法を提供しながら、 今後機能性をさらに拡張し、より多くのインターネットのアプリケーションに変革をもたらしていくでしょう。
  • Cityonchain は都市をテーマに形成された新しいオンチェーン情報センターで、地域別に分類した広告を発行している米国のCraigslistや中国の58.comに似ています。 Cityonchainは、求人の投稿、業者の広告、物品の取引、さらにはオンラインデートといった機能をそれぞれの地域で提供します。 ユーザーは地域の「所有権」を主張し、管理を行うことができます。その他のユーザーはその地域 (シティ) の「ビジター」になります。シティの所有者は、経済的なインセンティブを付けてプラットフォームの機能を販促し、自分自身のアクティビティ (シティで広告を提供するなど) およびシティのビジターのアクティビティからBSVを取得できます (例えば、チャットルームのアクティビティの場合、シティの所有者は1件のビジターのコメントあたりBSVで0.01ドル分の価値を取得可能)。 シティのビジターは高品質の情報 を公表することでBSVを取得できます (例えば、シティのレストランの格付けについてコメントした時に別のユーザーが「いいね!」した場合、数セント相当のBSVを獲得できるなど)。 要するに、プラットフォームは、シティの所有者とシティのビジターの両方に、BSVを取得する上でのインセンティブを与えるのです。これにより、高品質なコンテンツへのこだわりと、ユーザーのシティへのエンゲージメントが強化されます。 Cityonchainの目標は、BSVを取得することで、多くの人々に幸せな「チェーン市民」になってもらことです。
  • FiveBucks はここで紹介しているサービスの中で最も伝統的なものですが、BSVを非常に上手に利用しています。このサービスは、グローバルなフリーランス市場を運営しており、顧客はBSVで支払いをし、フリーランスのサービスプロバイダーは自分の仕事に対してBSVを取得します。 例えば、ウェブサイト用のロゴを作成する必要がある場合、FiveBucksでグラフィックデザイナーに仕事を依頼する場合、例えば5.00ドル相当のBSVを支払うことになります (料金は5.00ドルにする必要がありますが、フリーランサーは、5.00ドル分の価値に相当するように各種サービスをカスタマイズしたり分割したりすることができます)。 BSVの取引手数料は非常に低いので、市場よしては1サービス取引当たりの課金を非常に低く抑えることができます。
  • 私がこの記事を書いている最中に、RateSVという新しいサービスが発表されました。これは8月10日に起ち上げ予定のこのサービズでは、リアルタイムの金融データの購入や投資をすることでBSVを取得することが可能となります。このデータはnChainの「メタネット」プロトコルを使用してオンチェーンで永久に記録されます。

UptimeSV、TonicPow、Twetch、FiveBucks、およびこれらに似たサービスは、より大きなゴールを達成していくための出発点といえます。すなわち、より多くの「BSVを取得する」ためのアプリケーションがこれから生まれてくるのです。 これらのアプリケーションが可能になるのは、大きなブロック、優れたスケーラビリティ、速度、非常に低い取引手数料、そして純粋なピア・ツー・ピアのやりとりといった、BSVの技術的な機能が土台となっています。これにより、今後大量のマイクロ取引やマイクロペイメントが可能となります。その結果、ビットコインは「購入して保持」する資産であるのみならず、BSVの名による「ビットコイン」として世界中の誰もが簡単に取得して使用できる電子マネーになるという、新たなパラダイムが生まれることになるのです。

この文化的なシフトは、開発途上国にとって特に力になります。実際、開発途上国においては少量のBSVでも大きく生活を変えることができるからです。 銀行口座を持たない人達が、なけなしのお金を使ってビットコインを取引所で購入するというのではなく、BSVエコシステムでは、あらゆる社会的経済的水準の人々が自分のスマートフォンからBSVを簡単に取得することが可能になります。より多くの人々にBSVコインが行き渡ることで、ますます多くの人が実際にコインを使用するようになるでしょう。新しく、ダイナミックなBSVサービス上で製品を買ったり、友達や家族に送金したりできるようになります。 

仮想通貨の取引所に頼っている今日の「購入して保持」の意識構造は捨て去るべきです。 ビットコインを「取得して使用する」という新しいパラダイムへと移行しようではありませんか。新しい循環型デジタル経済はBSVによってのみ可能になるのです。

Jimmy Nguyen はビットコイン関連事業のグローバルな業界組織であるBitcoin Associationの初代理事長です。この協会はビットコインSVを支援しています。 以前は、ブロックチェーンテクノロジーのアドバイス、リサーチ、および開発に関する世界的なリーダーであるnChainグループのCEOを務め、現在は同グループの戦略的諮問委員会の議長を担当しています。 前職は弁護士として活躍し、米国の知的財産およびデジタルテクノロジー専門の弁護士として21年以上の業界経験があります。米国では3つの大手法律事務所のパートナーを務めました。 2008年にLawdragonは彼が若干36歳の時に「米国で最も優秀な500人の弁護士」のうちの1人として選出し、「抜群の才能の持ち主 (dynamo talent)」と評しています。